マンションのバイク置き場に停められるナロートライク製作
トライクを購入する上で、検討しておくべき事のひとつが「駐車スペース」です。
ご自宅に充分な駐車スペースが確保できる方は問題ないと思いますが、マンションにお住いの方や、ご自宅の駐車場所に余裕が無いと言う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、狭い駐車スペースを考慮した、通常のトライクよりナロー(細身)なトライクを製作してみました。
今回はトライクの駐車スペースや、ナロートライクと通常トライクの比較などについてご紹介させて頂きます。
マンションのバイク駐車場に停められるナロートライク
一般的には、マンションのバイク用駐車場は幅1.0m、長さ2.5mが基準とされています。
(※例外もあるかもしれませんので、事前の確認をおススメいたします)
そのため、トライクの横幅が1mを超えてしまうと指定の駐車スペースからはみ出てしまい、別に駐車場所を確保しなければなりません。
実際に当店が通常製作しているレブルトライクやマジェスティトライクなども、横幅は1.25m(125㎝)となっておりますので、マンションのバイク置き場では駐車が難しいサイズです。
もしかしたら、スペースの兼ね合いで購入を断念せざるを得ない人もいらっしゃるかもしれません。
そこで、マンションにお住いの方や自宅の駐車スペースが狭い方でも停めやすい、
「細身のトライク」を製作してみたという訳です。
下の写真を見ていただけると、一目瞭然ではないでしょうか。
左側は、当店が通常使用しているオリジナルトライクキット。
右側は、今回のナロー仕様に加工したトライクキット。
テール周りの仕様が異なりますが、ベースの車両は同じ車種です。
製作したのは横幅90㎝のDAX125トライク
今回制作したトライクのベースは、ホンダのDAX125。
DAX125トライクは、既に当店のラインナップとして製作&販売しておりますが、通常の当店オリジナルトライクキットで製作すると横幅は110㎝。
前述の通り、マンションのバイク置き場の横幅は100㎝が一般的ですので、今までのDAXトライクでは駐車が困難ですね。
ただ、今回制作したナローDAXトライクならば、横幅が90㎝。
そのため、一般的なマンションのバイク置き場であれば問題なく停められますね。(※1)
もちろん、マンションにお住いの方以外でも、
停めて置くスペースが広くない方にはおススメの仕様です。
(※1:一般的なマンションのバイク置き場に収まるサイズではありますが、駐車の可否に関しては管理会社等に事前にご確認いただけますようお願いいたします。)
ナロートライクを製作する上で、まずはトライクキットの幅を詰める必要があります。
こちらは、ただ長さを短くすれば良いと思われるかもしれませんが、ホーシング(シャフトを包んでいるケース)のみならず、中のシャフトの加工やそれに伴うベアリングの移設加工も行う必要があり、意外と大変です。
もちろん、走行性能や安全性を損なう訳にはいきませんので、繊細な作業となります。
また、トライクキットが短くなったことで、
・マフラーとリアタイヤ(フェンダー)の干渉
・タンデムステップとリアタイヤ(フェンダー)の干渉
が発生してしまいます。
そのため、マフラーに関しては純正マフラーを短く加工して干渉を回避。
写真(下左)で見ていただけると、マフラーがだいぶ短くなっているのがわかるかと思います。
手で持っているのが加工前の純正マフラー。
車体に付いているのが、加工した純正マフラーです。
純正ではなく、社外のカスタムマフラーを使用して干渉を避ける事も可能ですので、排気音なども加味してオーナー様のお好みで対応することができます。
また、タンデムステップに関しては、社外パーツの活用でステップ位置を変えております。(写真:右)
こちらもパーツのチョイスや、純正を利用しての加工など、コストやオーナー様のご希望を聞きながら対応していきたいと考えております。
基本的には、このナロートライクに関しては受注生産と言う形を取りたいと考えておりますので、ぜひお気軽にお問合せ下さい。
≫DAXナロートライクの詳細ページ
ナロートライクと通常トライクの比較
今回製作したナロートライクですが、当然、通常のトライクとはサイズが異なります。
駐車のスペースとしてはナローの方が場所を取らないのは言うまでもありません。
では、駐車スペースに困っていない場合は、「通常」「ナロー」とどちらを選んだ方が良いでしょうか。
あくまでもザックリ、大まかにですが比較してみると以下のようになります。
まず、サイズ以外では走行中のコーナーリングでの違いですね。
バイク(二輪)の場合は、カーブでは車体をバンクさせて曲がりますが、トライクの場合はハンドルを切って曲がります。
その時に、リアタイヤのトレッド(幅)が広いトライクと狭いトライクでは安定感に差が出るという訳です。
物理学的な難しい話は省略しますが、ナロートライクの場合はコーナーの手前でしっかり減速をして曲がらないと不安定さが出る事は否めません。
一方で、通常(ワイド)トライクの場合は、ある程度の旋回スピードを保つことができます。
(もちろん、法定速度内で安全運転をする前提です)
また、見た目に関しては、オーナー様の好みにも拠りますが、
ナローの方はコンパクトになりますので小排気量の車両との相性が良いと言えます。
今回のDAXなどはまさにナローにおすすめの車両です。
逆に車格の大きな中排気量のトライクであれば、通常(ワイド)のトライクの方が間違いなく迫力が増して好相性だと思います。
他にも細かい違いはあるのですが、大まかな比較についてお話させて頂きました。
もし、トライクにご興味がございましたら、是非お気軽にご相談にいらしてください。
ご来店お待ちしております。